グラスの向こうに見えるありふれた日常は、はたして現実なのか虚妄なのか。
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良く行っていたホテルのバーのカウンター。
僕が座る左端から2番目の席のちょうど反対側、右端から2番目の席に
いつも座ってカンパリソーダを飲んでいる女がいた。

出勤前のホステス風なんだけど、時間は既に8時半。あまり着飾ってもいない。
バーテンに聞くと、近くのクラブのママさんだという。
カンパリソーダが実に良く似会う女だった。
タンブラーに氷を入れ、カンパリを注ぎ冷やしたソーダを満たして
軽くステアするだけのカクテルだ。胃薬のほうがうまいという人も居る。

さほど飾り気の無い割に、その独特の味わいは好きになると
これほど美味しいものも少ないのである。
カンパリソーダが似会う女も、やはり最初はとっつきにくかった。
だが、そのよさが解り始めると、夢中になってしまう。
そんな女だった。
僕が座る左端から2番目の席のちょうど反対側、右端から2番目の席に
いつも座ってカンパリソーダを飲んでいる女がいた。
出勤前のホステス風なんだけど、時間は既に8時半。あまり着飾ってもいない。
バーテンに聞くと、近くのクラブのママさんだという。
カンパリソーダが実に良く似会う女だった。
タンブラーに氷を入れ、カンパリを注ぎ冷やしたソーダを満たして
軽くステアするだけのカクテルだ。胃薬のほうがうまいという人も居る。
さほど飾り気の無い割に、その独特の味わいは好きになると
これほど美味しいものも少ないのである。
カンパリソーダが似会う女も、やはり最初はとっつきにくかった。
だが、そのよさが解り始めると、夢中になってしまう。
そんな女だった。
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重厚な厚みのある木のドアを開けると、心地よい音楽が僕を迎えてくれます。
なじみのその店は、日常を少し斜めから見ることのできる稀有の場所でした。

彼女と出会い、意気投合したのもこの場所でした。
カウンターのいつもの場所に座ると、いつものようにカットトマトと、レモン、
ABSOLUTのPEPPAR 、グラスと氷が出てきます。
氷を入れたグラスにウォッカを注ぎ、トマトにレモンを絞って口に放り込み
2.3回咀嚼してからグラスのウォッカを流し込みます。
おいしいブラッディ・メアリーです。
ただ、ウォッカに唐辛子が入っててすごく辛いブラッディ・メアリーですが
結構気に入っています。

せっかく、日常を少し外れたところにいるわけですから、
コレくらいの飲み方が普通なのでしょう。
一つ離れた席にいた彼女はその飲み方が気になったのでしょう、
声をかけてきました。
簡単な説明をして、一杯ご馳走してから、
彼女が僕の隣りに移動してグラスを傾けるまでそれほどの時間を要しませんでした。
それから、その店は僕達のデートの待ち合わせ場所となってしまいました。
それ以来その店では、日常を少し斜めから見ることが出来なくなってしまったのです。
そしてそれは、彼女も同様だったようです。
僕達は毎夜のように、日常と非日常の間でデートを重ねました。
と言うより、デートの最中は常に非日常でした。
お互いのニックネーム以外の名前や住んでいる所など何も知らないのです。
そのことが、逆に一緒にいる時間をより濃いものにしたのでしょう。
一年ほどが過ぎた時、彼女は日常に戻っていきました。
もちろん、その理由も行き先も聞いていません。
彼女に貰ったプレゼントだけが、彼女の存在を示しているようです。

今、思い出しても、グラスのむこうは霧のかかったように霞んでいます。

僕はまた、日常を少し斜めから見ることのできる場所を探して歩いています。
なじみのその店は、日常を少し斜めから見ることのできる稀有の場所でした。
彼女と出会い、意気投合したのもこの場所でした。
カウンターのいつもの場所に座ると、いつものようにカットトマトと、レモン、
ABSOLUTのPEPPAR 、グラスと氷が出てきます。
氷を入れたグラスにウォッカを注ぎ、トマトにレモンを絞って口に放り込み
2.3回咀嚼してからグラスのウォッカを流し込みます。
おいしいブラッディ・メアリーです。
ただ、ウォッカに唐辛子が入っててすごく辛いブラッディ・メアリーですが
結構気に入っています。
せっかく、日常を少し外れたところにいるわけですから、
コレくらいの飲み方が普通なのでしょう。
一つ離れた席にいた彼女はその飲み方が気になったのでしょう、
声をかけてきました。
簡単な説明をして、一杯ご馳走してから、
彼女が僕の隣りに移動してグラスを傾けるまでそれほどの時間を要しませんでした。
それから、その店は僕達のデートの待ち合わせ場所となってしまいました。
それ以来その店では、日常を少し斜めから見ることが出来なくなってしまったのです。
そしてそれは、彼女も同様だったようです。
僕達は毎夜のように、日常と非日常の間でデートを重ねました。
と言うより、デートの最中は常に非日常でした。
お互いのニックネーム以外の名前や住んでいる所など何も知らないのです。
そのことが、逆に一緒にいる時間をより濃いものにしたのでしょう。
一年ほどが過ぎた時、彼女は日常に戻っていきました。
もちろん、その理由も行き先も聞いていません。
彼女に貰ったプレゼントだけが、彼女の存在を示しているようです。

今、思い出しても、グラスのむこうは霧のかかったように霞んでいます。
僕はまた、日常を少し斜めから見ることのできる場所を探して歩いています。
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